はがき名文コンクール
安田 直子さん 49歳 長野県
今年のお盆は帰れねぇよ
コロナ持って行きたぐねぇもん。
大丈夫だって言ってだけど 本当は寂しいべぇ
父ちゃんは半身麻痺の一人暮らしだがら
いっつも心配してんだぁ
「オムツの入ったゴミ箱を山に引ぎずって持っていがれだぁ」
父ちゃん、それ熊だべ
おっかねぇ
コロナ以外にも命狙われでる
父ちゃん頼む
私が岩手に帰るまで 熊にもコロナにも 食われねぇでいでけろ
元気でいでけろ
また会うべぇし
それが一番の願いごどだ
植木 舞衣(まい)さん 6歳 埼玉県
わたしは、おてつだいでためたおこづかいから
キャベツのたねをかいました。
はたけがだいすきなおじいちゃんにあげました。
キャベツが大きくなったら、たこやきをつくるやくそくでした。
でも、キャベツがぬすまれました。
おじいちゃんは「ごめんなぁ」とげんきをなくしてしまいました。
かみさまおねがいです。
おじいちゃんにキャベツをかえしてあげてください。
ぬすんだどろぼうさんに、
キャベツにおわれるゆめをみせて
松本 陽子さん 80歳 埼玉県
八十歳になった日、断捨離をしたら新婚時代のラブレターが出て来た
「君は僕の天使です」なんてどんな顔をして書いたのだろう。
でも嬉しい
私の乳癌の手術の時、見舞に来てもすぐ帰る
なんて薄情だと思っていたのに小学生だった娘が
「パパ毎日泣いているよ」には驚いた。
包帯をぐるぐるに巻いた私の姿を見るのが辛かったのだろう。
いつも家族の事を第一に考えてくれた人も、85才。
これからは年老いた天使が貴方を支えます