天声人語から

かつて小説に連載された井上靖の小説『氷壁』は、世に登山ブームを巻き起こした。読まれている方もおられようが、主人公の勤め先の上司が、なかなか味わい深い。穂高岳の氷壁をめざす部下を案じて言う 『登山家というものも、いい加減な …

超訳 ニーチェの言葉

 題:友について  必要な鈍さ  いつも敏感で鋭くある必要はない。 特に人との交わりにおいては、 相手のなんらかの行為や考えの動機を見抜いていても 知らぬふうでいるような、一種の偽りの鈍さが必要だ。    また、 言葉を …

命のリレー

『自分の番』 詩人相田みつお うまれかわり 死にかわり 永遠の過去のいのちを 受けついで いま自分の番をいきている それがあなたに いのちです それがわたしの いのちです   現代人は、あまりにも生きている人間ばかりに焦 …

太陽と地球

 太陽と地球  まど・みちお 著   まだ若かったころのこと 太陽は気がつきました わが子 地球について ひとつだけ どうしても 知ることのできないことが あるのを・・・   それは 地球の夜です 地球の夜に どうか安ら …